タイトル | : 狩野永徳展@京都国立博物館(10月16日〜11月18日) |
記事No | : 388 [関連記事] |
投稿日 | : 2007/10/08(Mon) 17:00 |
投稿者 | : 大陸進出 |
小澤弘・川嶋将生著「図説・上杉本洛中洛外図屏風を見る」(河出書房新社)
は解説はもちろん、全ページカラーでとても解りやすくオススメです。
特に、花の御所の北門には、守護大名にしか許されない赤い毛氈鞍覆(もうせん・くらおおい)を載せた馬を先頭に、管領クラスの要人にしか許されない輿に乗った上杉謙信一行が入る様子が描かれていて、こんな素晴らしい屏風を信長から贈られた上杉謙信が感激して喜んだのがよく解ります。
この屏風の元々の制作依頼主は、上杉謙信に毛氈鞍覆と白傘袋を差し許した第13代将軍足利義輝で、義輝が暗殺されてしまい、制作代金の回収に困った狩野栄徳が(時代の寵児で天下を取りそうな)信長に売り込み、その出来栄えに感激した信長が買い取って、(越後の龍)上杉謙信への贈り物としたそうです。安土城の襖絵の制作を狩野栄徳に注文するキッカケになったまさに歴史的な屏風で、その実物を見れるのは貴重なチャンスだと思います。
NHKその時歴史が動いた「謙信おそるべし!」
http://www.nhk.or.jp/sonotoki/2007_04.html#01
鰭板塀…第6代義教と第12代義晴の室町殿(花の御所)の違い
http://hmuseum.doshisha.ac.jp/html/articles/saga2/detail.asp?xml=saga20020823.xml