タイトル | : 天主の工期について |
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投稿日 | : 2007/09/30(Sun) 22:46 |
投稿者 | : 淳也 |
> 改めて正月の「天主を始め方々
> 拝見見申候」という宗及の証言を検討するに、実はこのとき天主は完成に近い状態にあり、
外壁パネルや合板を使って工期を短縮している、
現代一般庶民の"ウサギ小屋"の住宅であっても、
ハウスメーカーで約3ヶ月、注文住宅なら最低4〜5ヶ月はかかっているのに、
歴史上初の大規模楼閣建築である安土城天主の建築工事が、
立柱から4ヶ月ほどで完成に近い状態になるとは、とても考えられません。
突貫工事で建てられた名古屋城天守でさえ、石垣工事が慶長15年8月に完成したあと、
天守が完成するのが慶長17年末、つまり2年以上かかっています。
従来言われているところの、安土城天主の工期、天正5年8月〜天正7年5月の1年9ヶ月は、
天守閣の工期としては妥当なところではないでしょうか?
天正6年5月に、工事中の天主が少なからぬ被害を受けたとは、
工期の点から考えて、少し無理があると思われます。