こんにちは、 さっそく歴読11月号を購入して読みましたが、 新聞記事の前の部分の「堂塔坊舎破却也」というのは 園城寺(三井寺)の被害のようです。
>「同アツチ之天主タヲレ畢」に続くは、単に安土城の件を指しているのではなく、 >一連の災害に伴ない多くの死者が出たということを述べているのでは >ないかと思われますが如何でしょう。
私も、Tm.さんの感想と同じで、 記録は4月から一続きになっていて(つまり後からまとめて書かれている) 「一、」から始まる文は、興福寺山内や奈良の被害、 どこぞの茶室・三井寺・安土城の被害が書かれた後、 「人民死畢」で文が終わっている事からして、
「人民死畢」とは、安土城のみで人々が死んだわけではなく、 4月から5月にかけての豪雨災害により人々が死んだと解釈するのが自然です。
つまり、ニュースの記事の訳文の、 (安土城の天主が倒れ、人々が死んだ)というのは誤訳で、
「(各地の被害の樣子を記述)・・・・・・・・・・・・・・・・ また園城寺の山が崩れて堂塔坊舎が破壊され、安土城の天主も倒れた。 (この災害により、多くの)人々が死んだ。」
と解釈すべきだと思われます。
また、園城寺の堂塔坊舎破却といっても、楼門は現存していて、 金堂も比叡山西塔の転法輪堂として現存しているので、 園城寺全山が破壊されるほどの被害ではなかったと思われ、
安土城においても 天主全体の崩壊と解釈しなくても良いような気がします。 (工事用の足場が倒れても、噂話レベルでは天主が倒れたと言えます。)
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